オプセル社釣行レポート 2011年2月13日 in 西伊豆



この魚を連れてきてくれたアイアンボーグにラブ・サンクス!
微笑んでくれた海にラブ・サンクス!   ボーグ山本 撮影 鈴木俊郎さん


風に対してはやや軽く、泳ぎもやや大きく、ローリングスイムの啓蒙を受け入れたアングラーにとっては好みの分かれるファルコン128SB/Iron。
しかしいくつものスーパーヒットを刻んできたこのバージョンが持つパフォーマンスと意外な飛距離は磯ヒラの核心に届く何かを持っていると思います。

ま、単なる山本の個人的嗜好の疑いもあるのですが(笑)・・・

山本は今年初ヒット、
滅多に釣れないこのごろですからやっぱり嬉しさは満開といったところでしょうか(^-^)v





先日の鈴木さんが釣ってくれた東伊豆ランカーはサイズも素晴らしいですが大型捕獲実績のない、ベイトボイルもないただの凪の海で、
そして藤壺の岩礁帯の中からエラ洗い無しに確保されたことに意味があります。(エラ洗いがあれば魚体は軽く寄せられるからです。)
奇跡度レベルはマックスと言えるでしょう。



それに比べて同じく鈴木さんと釣行した今回のヒットは一番のヒラ日和に来たものでした。
掛かった位置、そしてランした位置も画像のとおりです。
サラシてます。
普通です。
こんなに分かりやすいまんま画像はなかなか見られませんが・・(笑)。
拡販サイトでもありますから製品に関わる情報の核心をお伝えすることは当たり前ですか・・。

針の掛かり具合も、ポイント環境も伏せられたままの釣果を見てもアングラーは幻惑されるばかり。
自分の通う海なら、川なら、湖なら、どういう場面に当てはめればいいかのか分かりません。

というのも、ルアーの性能はヒット時の環境と切り離せないからですね。
一人釣行ならいざ知らず、ヒットにあまり関係ない位置でやる物もちはただの釣果自慢ですしどんなふうに釣れたのか?という背景との関わりを明らかに伝える事は何よりも大切なはずですね。

ですから全国ネットで釣りをして頂いているボーグが全国対応の情報を交信させて頂くのは当たり前なのです。
降らせるだけの情報は官僚的で威厳に溢れて見えますが大本営発表みたいでリアリティーと愛に欠けているように思いますね。

ボーグサイトではせめて釣れた現場の雰囲気くらいは味わってもらえることが何よりと思っています。
ただし、ヒットポイントの固有名称、GPS情報は一つしかない個人的側面をもつプライベートな情報です。

それについて告知することは汎用性から離れてしまい地域アングラーとの軋轢も生じるので伏せています。
なのでヒット時の気象環境、ボーグ操作のコンセプトなど汎用性のある情報について伝えるべきだと考えています。

それも言葉だけではなく画像を介してのものが大切になるでしょう。





これだけのサラシがあればシンペンだろうがミノーだろうが来ます。

そして真昼時のヒットはなんら特別なものではありません。

ただし魚体の大きさは魚が生息する地域によって左右されると言えるでしょう。
大きな川に大きな鮎が育つように、大量のベイトに恵まれ、適温の暖流が当たり続ける地域に大型が育つと考えるのが自然でしょう。

その意味で蛇行の裏側に入りやすく暖流の接岸が薄い伊豆半島は魚の数も少なく、また大型船団を含めた違法なまき網や違反なすそ上げをした海老網が横行しているため大型が育ちにくい環境だとは言えるかもしれません。
しかしなかなか釣れない分アングラーの技術とルアーの性能は高まってゆける環境にあると言えます。


BFT鈴木さんがあの釣果によってスキルレベルを一段上げられたように、フィールドはアングラーを鍛え、育てているのですね。

釣果はアングラーをしばしば神格化させます。
しかし、それは二次的な、また人的なブームであり基本として魚は海に釣らせてもらったものだということです。

素晴らしい恵みへのリスペクトは常にフィールドに対して為されるべきでしょう。
もちろんルアーも・・。
ボーグルアーは山本が作ったものではないのです。
ボーグルアーは平鱸に授けられた伊豆の産地直送、磯採れアイテムなのですね。





個体数が少ない上に被アタック密度の高い伊豆ポイントではルアーによる釣果の差が出てしまいます。
本当にスレたポイントではやはりSB/Ironが非常に強いと言えます。

釣行に及んで迷うことはたくさんあるでしょう。
SB/Ironが良いと言いましても操作方法はたくさんあります。

ちょっと横道に逸れながらその操作について少し書かせてください



操作 for Falcon128 SB/Iron

基本としてなるべく遠投し、やや早めのリトリーブでクリア域を通過させます。
サラシに入った瞬間に一瞬止めるか、もしくは軽くトゥイッチング。

(壱岐の大川さんからも同じようなレクチャーを伝えてもらっています。彼はこの操作をLB/Sky-passを例に話してくれましたがLB/Sky-passもまたこれに適したバージョンと言えます。)

サラシはまた強い流れでもあるので止めるだけで応答性の高いSB/Ironはストラクチャーとの距離を固定させたままよく泳ぎ、完全バイトを引きだします。
長い引きしろのある大サラシであればさらに少しづつ、定位位置をへずってゆくように、じらしながらサラシの濃い、ゾーンの芯へと導いてゆきます。

フレッシュ個体がいればほぼ間違いなく完全バイトします。
というのもサラシにきていると言う事はやる気があるからですね。
そしてやる気はあってもルアーに免疫をもったいわゆるスレている個体もいます。
そういう個体でもSB/Ironは一度はエラノックを引き出せると考えています。
これは証明のしようはありませんが経験的なものなので断言はしませんがパイロットルアーとしても鉄壁と感じます。

そしてもしエラノックがあればそのままフックアップしランできる可能性が生じます。
その難しい個体を釣ることができれば代わりに入ってくる新個体によってポイントがリフレッシュできるでしょう。

シーバスは全国的に不調なようですが二昨年前から続いている伊豆の渋い状況においてもその一撃がワンチャンス、ラストチャンスになることが多いです。

なので押し付けではありませんが、やるならファルコンSB/Ironを常に装填すべきです。
そしてノーヒットが続くとじれてルアーチェンジに駆られるものですが強風や距離不足による変更以外には安易にアイアンからチェンジすることはお勧めしません。
すみません押し付けがましくてm(_ _)m(-_-;)。
しかし一本が重いこの時期に敢えてこれは言わせていただきました。


少しそれましたか(笑) 操作の続きです(^-^)v
危険なクリア域からサラシに到達し、隠れてほっと安心したベイトのように、表層でかすかに、そしてしなやかに定位し自然に挙動しながらホバリングできるのがSB/Ironです。
ファーストヒットに出会うまではまず、そのように操作して欲しいです。
その後に自由にトライしていただくことにより、
きっとこの戦略、操作が実は鉄板であると理解して頂けるようになるでしょう。

ヒットに出会うことは大変です。
そこに居たはずの一尾との出会い、そのあり得た一発をやり方の間違いや不十分さによって逸して欲しくないのです。

そして掛かった後の取り込みにおいてもボーグルアーがアングラーを強くサポートします。
最高を尽くして取り込んでください。
ボーグファルコンはその全てを受け止めることのできるアイテムと言えます。

スレポイントや先行者が叩いた後のポイントでいくつものレジェンドヒットを成し遂げてきた理由がこれです。
渋伊豆でのランを達成するために、最高を尽くして欲しいと思います。



ハンドランのままフッキングを撮影するために手を離さずに撮らせてもらいました。

サウスポーの鈴木さんは左手によって魚を確保しました。
ラン成功したこのとき右手に持ち替え生存に差し支えない位置を押さえてもらっています。

このフッキング画像も本物です。



良く見るとテイルフックが口の内側の堅い位置に乗っています。

サラシの入り口で後ろからファルコンを吸い込んだのか、
もしくはフロントフックへのヒットから離脱しスライド落下してくるテイルフックがエラ洗い体勢で開いていた口の内側にクラッチしたかのどちらかでしょう。

テイルフックが先に掛かっていたとすればエラ洗いで非常にバレやすい初期フッキングになります。

しかし口角側のフロントフックと先しか乗っていないテイルフックとの間に引き合いによるクラッチ圧が加えられ実はしっかりと魚体をつかんでいます。

氷運搬具「ハッカ」のようにメインパワーの掛かるフロントフックの位置は保持され、テンションを抜くまで魚体を保持し続けました。


それによりかなり激しい取り込みでしたがランに成功しました。

鈴木さんも終始見てくれていましたがいつもの通り入り組んだ岩礁帯での魚の強い引きとうねり波のあおりによって魚の位置が刻々と変わり続け、ランディング可能なルートを瞬時に切り替えながらの取り込みになりました。


いつものことですがやはり磯ヒラの真骨頂はこの荒れた岩礁帯からのランディングと言えますね。
少しでも寄せのパワーが足らなかったりライン巻取りが遅れたり、プチ岬廻しへの切り替えが遅れれば一瞬でアウトします。

最終の詰めでは魚体が2mほどの岩の下に入り半スタックしました。
なんとか抜ける状態でしたが瞬間に鈴木さんが飛び降りてハンドラン!

磯育ちの足回りと行けるとの判断でした。

ピンチはクリアされました。

先日のランディングほどではありませんが

「やりましたね!いい魚体です」

と鈴木さんに褒めてもらいました(^-^)v
ありがとうございます鈴木さん。


しばらくしてふと鈴木さん、つぶやきました

「飛び込んでもかまわないと思いました!」
と言ってくれたのであわてて

「駄目ですかなり止めます!」

と山本、鈴木さんをさえぎりました(笑)。

いつも取り込みは一人でやっているので鈴木さんのサポートが、そしてマジで体を張ってくれたことがやたら嬉しかった山本です。
相方のために海に飛び込んでくれる人に出会えたことは嬉しいです。
しかし今度は勢い余って飛び込まないように終盤は魚よりも鈴木さんを見るようにします(笑)。


針はがまかつトレブルSP-MH #2
2011年2月16日よりファルコン128の標準フックはこのSP-MH#2になります。
(ただし仕入れ状況によりSP-MH付ユニットは880円に変更させて頂きます。)







今回、西伊豆でも釣れた事が多くの釣り人にとってプラスの情報になれば何よりです。
頑張ってください!