BFTレポート  加地武郎さん (徳島)

             鳴門の鱸釣行


2006年12月14日



お疲れ様です!

あれから鳴門到着後着替えて現場までゴロタ浜を歩いていきポイント到着

手前から探りをいれた一投目!足元までリトリーブした
SB/Ironサヨリアル・グローベリーにゴンッ!ときましたぁ〜〜〜!!!

が・・・フッ!?!?ラインブレイク・・・。

手前の牡蠣ガラに擦った???


そこそこのサイズっぽかったのですが(-_-;)


まぁ一投目だし。




と気を取り直して二投目!


先程より少し遠めにキャスト!リトリーブと同時にヒットォ〜〜!!!

今度は少し高めにロッドを煽りガッチリと手元にフッキングが伝わる。


今度こそ!と思ったら今度はフックアウト・・・。


ちゃんとフックユニットも作動してるのに(-_-;)

まぁたまにはこんなこともあります。

その後、しばらくして50cmクラスの小型を無事にキャッチ成功!



フックやラインをチェックしファルコンをセットし直してキャスト!

またまた手前でモゾモゾっと違和感!アワセを入れるとドスン!ときた!

デカイ!魚は一気に左へ走った!ドラグは鳴きっぱなし。

シャローなのでロッドを立て気味で腰で溜めて耐える。

今度は沖へ!途中エラ洗いも見せる!やっぱりデカイ!

慎重ながら大胆なやりとりで寄せにかかろうとポジションを移動するとき・・・

またしてもフックアウトしてしまった(+_+)

久し振りのランカーだけに残念・・・。



この時点で4バイトの1キャッチ。

あまりにもマズイ(-_-;)

アタリ具合からしても低活性っぽくもないが・・・

リトリーブ中のロッドの角度を起こしておそアワセを心がけてみる。

コンッ!グゥーーーでシャープにあわす!65cmクラスを今度はキャッチ!

なんとファルコンを丸呑みしている。(写真撮影前に出てきてしまったので画像なし)

これでアワセのパターンを掴んで結局トータルで8バイトの5キャッチ(50〜68cm)と満足の釣果が得られた。





今回の釣行ではアワセが課題となったが
いかにボーグの遊動フッキングシステムを持ってしてもアワセががっちりと決まり、
フックが身切れしないポイントに
ゲイブまで入らなければならない。

現在装着されている細軸フックはそういった意味でもボーグにはマッチしてると言えるだろう。




山本さん!やはり鳴門も産卵だったようです!

今回釣り上げた5本はすべて産卵後でした。

この時期産卵は当然ですが水温高いので疑問です・・・。

この分だと年明けからの吉野川のランカーがどうなるのか懸念されます。



加地さん

釣行お疲れ様です!
激闘かつ敗色濃厚な闘いだったようですね。
ラインブレイクは致し方ないとしてもフックアウトは辛いですね。

まずバラシには必ず理由はありますが不運なケースが連続してしまうことはありえることです。
それもまた背後では考えてゆく必要はあります。
というのも人知ですべてを把握できるほどフィールドの要素はシンプルではないからです。
そしてビルダーは常に良い知らせばかりを頂けるわけではないのですね。
しかし偶然性を盾にとってこれらの経過に正面から向き合ってゆかないとすれば本当の進歩は望めません。



大まかにですが考えてみたいです。

エラ洗いがあったようですから口か口の周辺に掛かったと思われます。
私はドラグは緩めにセットしておく方なのですが加地さんもそうしているように思います。

そのせいかどうかフックは伸びていなかったようですね。
すると針の刺さりにくい位置に乗ったと考えられます。

そこで強引に引けばゲイブが開きやすくなりフックアウトするかもしれませんね。
しばらくはなんとかクラッチで耐えていたと思いますがゲイブで深く抱けない位置へのフッキングではわずかな立ち位置やテンションの変化でフックの掴みを維持できなくなりバレることがあると考えられます。
そのような不運な掛かりが連続することも確率的には起こりえます。

鋼鉄で出来ているフックは一種のバネとも見なせます。
そのスプリング効果によりゲイブが伸びた痕跡がなくても一瞬針が開いてブレイクし戻っているケースは考えられます。

それを改善するためには針先の構造が肝になるのですね。
BFTの高橋さんがトライしているネムリ角をつけたトリプルフックが有効になる可能性があります。

シングルフックは基本的にネムっている構造のものが多いのですがこれらシングルフックの強さの秘密は一本なので貫通力が無駄なく活かされるだけでなくポイントがチモト方向を向いているところにある、つまりネムっている構造にあるのですね。
なぜなら針がバネでないと仮定すれば針先は常に引き合いの力を垂直に魚体に打ち込めることになるからです。
ルアー用のトリプルフックのようにチモト方向から見たポイントが開いているフックはアタリは出しやすくてもポイントにはゲイブを開く方向に力が分散して掛かってしまいます。
(元来のネムリ針はもっとポイントが内側に曲がりこんでいますがここではそこまでは考えません。)

このようにゲイブからポイントに向かう延長線がチモトに向いているフックなら原理的には針伸びベクトルは発生しないのでどれだけ強く合わせても引き合っても安定しています。

この構造でボーグを構成すれば原理的にですが、ボーグぱ針の全く刺さらない位置を捉えた時でもランディングが可能になります。
さらに強いアワセを入れたり引き合ってもスプリング効果が発生しにくくなるためより安定したセットフック、つまり安定したランディングが可能になります。

一方ルアーにおけるフッキング初期のタッチアップは遊動ルアーも通常ルアーも共にボディーが障害物となりますから十分にポイントが開いていないとアタリを出しにくくなってしまうのですね。
離脱後は遊動ルアーではボディーが消えるのでフックのパフォーマンスを限界まで求めることが出来ます。
ルアーフィッシングにおいては一旦掛かかりさえすれば針先はチモト方向を指している方がランディング率は高まるため、ネムリ角の設定には各フックメーカーさんも悩まれていることと思います。



加地さんの今回のレポから導かれる現実的な対応として以下のようなものがあげられますね。
まず加地さんが言われるようにポイントをゲイブまで送りこめるレベルのアワセを入れること。
しかしその際、針が伸びてしまうほどの強いアワセは禁物なのは当然です。
細軸フックは有効と思われるのでその上で針にネムリ角を与えたものがボーグのパフォーマンスを高める可能性が予測されます。
余談ながら私の現状ですがあまり強いアワセを入れない習慣がついていますがランディング率は高く保たれていると思います。
細軸フックはそれでも十分にゲイブに届いていることが多いので今後の経過には注目したいですね。

それでは明日、ネムリ角加工を施したフックのプロトタイプなどをお送りします。
高橋さんの千葉でのプロト経過は良いようですが鳴門や徳島磯ヒラでのテスト経過を楽しみにしています。

引き続きよろしくお願いします!

ボーグ山本より




続報 2006_12_21

お疲れ様です!
今朝は4時50分に現場に入りました。
暗いうちからアタリはじめ、たしか7本キャッチだったと思います。(車にデジカメ置き忘れてしまいまして・・・(^^ゞ)
ショートバイトを含め10回くらいアタッたのですがフッキングに至るまでのアタリは7発全てキャッチすることができたので今朝の釣行テストではOKでした。
回数見ないと結論は難しいですが・・・。ただ、フッキングの甘い刺さりの浅いのが2回ありましたね!
ズリ上げたらはずれましたが
これはネムリ効果なのかもしれません!
もうしばらくテストですね。

Res
加地さん、山本です。
釣行お疲れ様です、引き合いに入れたアタリは今回は全部確保できたようですね!

良い経過かもですね。
ひき続きテストよろしくお願いします!


続報2  2006_12_22

お疲れ様です!
今朝は予報に反して冷え込みました(+_+)
風はあまりありませんでしたが、弱い風が吹くたびに肩がすくんで・・・今は肩こりと寝不足で頭痛いです(ノ_-;)
釣果は小型のマルを2本でガリガリの痩せっぽちでしたので全てリリースですが1本は画像のように目の付近にフッキングしてたので心配ですが、はずしてみると、見た目にもあまり傷付いてなくて影響なさそうなので冷たい水ですが口から水を通して回復を促してやると元気に帰っていきました(^-^)



今回のネムリフックテストですがテールは目の付近でフロントフックは鰓蓋付近だったようでしたがささりにくい箇所のためずりあげ直後にフロントフックははずれました。

フックを確認すると3本の針先のうち1本がバーブの先1mmほどが左に曲がってました。斜めにかかったテコの作用でしょうか?
硬い部分に浅くフックセットされたため引き合いでフッキングをキープしようと負荷がかかったんでしょうかね。
とにかく一定のテンションをキープすることで浅いフッキングでも通常バレてるヒットをランディングできたのかもしれないですね。
ネムリを入れたフックの強度も気になるところですがまだまだテストの必要ありそうです。

ボーグ山本です、加地さんお疲れ様です、
寒いと調子出ませんね、私は冷えに弱いので辛さがよく分かりますョ。
その点新潟のボーグ・マン諸氏はめちゃ強いですね!

トレブル12-2は細軸フックなのでやや伸びやすい傾向はありますね、しかし太軸フックでバラすとまた迷います。
パラドックスです(笑)。
ウェット・ランつまりずりあげではなく抜き上げ(ドライ・ラン)が想定されるケース以外は吸い付き能力の高い細軸フックに分があるのではないか?
という、その中でもネムリをいれたものに更なる性能が見出せるのではないか?というテストですね。
バーブから先に曲がりが生じた原因は口の硬い部分にポイントが掛かっている状態でストラクチャーに激突した可能性も考えられますね。
あるいはシーバスが強く噛んだときにゲイブからのテコの掛かり具合によって曲がったかもしれません。
太軸フックならそのままポイントが滑ってバレたかもしれませんしそのまま打ち込まれて深く刺さったかもしれません。
通常の引き合いではまず起こりえないですね。
水中では想像を絶する展開が多々起こっているようですね。
いずれも想像の域を出ませんね。

それと片目に負傷したようですがこれは生き延びる可能性は十分にあると考えられます。
私は2度、そして元BFTの渡部和石さんも片目魚捕獲の経験があるといっていましたが片目の個体は自然界で生存しています。
そしてルアーにも果敢にヒットしてきます。
リリースに適さないのはまずはエラの損傷、
胸鰭の間の柔らかい部分への深手、
タイドプールなどで餌を吐き出したときに餌に含まれる脂肪分や消化液をエラに吸着してしまっているケースなどです。
片目でのリリースは十分可能と思っている山本です。

フックの経過はまずまずのようですが引き続き、これはと思う見解が得られるまでゆっくりとテストして頂ければと思います。
風邪をひかぬよう帰宅後は熱目の風呂で免疫力回復してくださいね!これは効きますよ。
引き続きよろしくお願いします!


加地武郎さん 釣行ダイレクトリンク
Kaji05.12.16-72HG Kaji05.12.21
Kaji06_5_7satsuki Kaji06_6_11Satsuki39c
Kaji06_6_16 Kaji06_9_9'10
Kaji06_9naruto Kaji06_12_4
Kaji06_12_7 Kaji06_12_14