2006_6_16   BFTレポ  加地武郎選手 徳島


雨が降ったら・・・・・
 
久し振りのまとまった雨で県内各河川は増水し南部では250mmの降雨となった

これはチャンスです!ってことで色々考えた結果
波が落ち着くと予想し河口のヒラスズキ狙いに行くことにしました

1日待って朝のマスへ行くか?と悩んだが・・・
 
まず、一番期待の海部川へ21時ごろ到着!
準備を整え川へ降りると水はまだまだ泥ニゴリでゴーゴーと流れうねりとぶつかりドッカンドッカンブレイクしている

SB/IRONでチェックしてみるが、やはり川の方が勝ちすぎているようで早々に見切り

ひとつひとつ南の川へと移動を繰り返しながら適度なポイントを探す
 
高知東部でようやくいい感じの河口部になっているところを発見!

MB/IRONをブレイクの向こうへキャスト
ルアーがうねりを越えて流れとの抵抗を受けた瞬間にガッツン!とバイト

一発フッキングでロッドを煽る!ガバガバッとエラ洗いを1発し左へ走った
手元に伝わる感触で70cmは越えたやろ〜!
と思いながら
ロッドを左へ倒し寄せに入った。ラインは1mmたりともやっていない!

魚がこっちへ向けば後はゴリ巻きで波に乗せて一気にランディングした

 

肥えてはいないがそこそこ体高もあり綺麗な魚体だったが
メジャーをあてると67cmだった。


しばらくご無沙汰のヒラスズキで勘が鈍ったか?(^_^;)
 
目元と口を挟みこむようにクラッチフッキングしていたが強引なやりとりのせいかユニットは曲がってしまい再起不能となりました
 

しかし、水面を割って暴れる分には一度もバラしたことないですが
今までのバラしで感じたのが水中でのバラしです。
単に掛りが悪かっただけかもしれませんがココ最近、その辺を考慮したやりとりをしてみましたが謎は深まるばかりです・・・(-_-;)
 
ボーグでも浅いときははずれる!
それが水中でいち早くはずれてるだけでエラ洗いまでのファイトを要するなら掛りは深くバレることもない!
ってことでしょうか。
 
                                加地



加地さん
お疲れ様です、
また良いレポありがとうございます。

フッキングの成り立ちには深い経過があると思われます。
食い気の強さ、スレ具合、ルアーを発見した位置、波の動き、フックの動きや先端の鋭さ、リトリーブのトゥイッチングレベルとリズム等・・・。
それらの不確定な環境が魚の動きと出会う接点でフッキングが始まります。
危うい出会いには違いありません。

遊動ルアーは非常につかむ力が強いのです。
どちらかのフックが口に入っていれば90%の確率で強いクリンチがかかりほぼランディング可能なフッキングを維持できると考えていいと思います。

しかし掴みが強いゆえに通常なら引き合いにすらならないような、かすったはずのアタリもつかんでしまうことも多いと考えられます。

これも言い換えますと通常ルアーではフッキングの良い状態でのヒットにアタリが確認されやすく、良いフッキングが選択的に引き合いに持ち込まれやすいので遊動ルアーと変わらなく釣れると言う評価が出てしまうこともあるのです。

また口に入っていない不十分なフッキングは顎や硬い頭部、えら蓋周辺での掴みになるので「フックの刺さり角が立ちすぎている」ことが多くたとえ鷲つかみになっていても支えきれず抜けてしまうと考えられます。


そもそもエラ洗いという反応は口内や口周辺の異物への吐出反応なわけです。
水中での引き合いによるバラシはいみじくも口の中にフックが入っていないことの現われとも推測できます。

>それが水中でいち早くはずれてるだけで
>エラ洗いまでのファイトを要するなら掛りは深くバレることもない!
>ってことでしょうか。

Ans: そう思います。

言い換えればエラ洗いが起こりにくい状況とは口周辺にフックがない→
→スレ掛かり→の可能性があると考えられます。
ところが口に掛かってエラ洗いしたくなるようなヒットは本来獲れるはずのフッキングなのですが現実は厳しくエラ洗いでコンコン飛ばされますね。
これが遊動ルアー誕生の理由でもあったわけです。

つまりシーバスLFではエラ洗い耐久力がカギになります。

遊動ルアーは経験的にもまったくと言っていいほど飛ばされませんよね、
つまり遊動ルアーの登場により口に掛かった良いフッキングは、ほぼ獲れるようになったということですね。
この世に100%のタックルは存在しないですけどね・・・。

言うなれば感度のいいラジオは普通は聞けない遠くの国の放送を受信できますが「ノイズがあってクリアーに聞こえない」と言われる状況と似ているかもしれません。

フックユニットについて

フックユニットですが強引な取り込みをするとユニットが壊れることはあります。
しかし破断、切断、分解はしません。

これを私は犠牲破壊と呼んでいますがタックルよりも魚を確保することを優先したいというコンセプトにより作られる遊動ルアーの隠れ機能です。

通常ルアーでは過大な力は全て魚体とフック側に押し付けられます。
これは耐衝撃樹脂に埋め込まれた固定アイと堅牢なボディーによるものですがその結果針が伸び、傷が破壊され魚をバラシてもルアーそのものは何事もなく戻ってきます。

そういった過大な力をしなやかなユニットが回避し、さらにそれでも回避しきれないほどの力が生じた時にはレバーディストーションキャンセラーというメカニズムによりインパクトアンカー部が徐々に曲がりながら形状記憶合金ブリッジを守ります。

フックユニットは消耗部品としての位置づけがなされています。
次回のオーダーフォームではボディーとフックユニットは別々にリーズナブルに組み合わせてご購入いただけます。


ボーグ山本より

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